鋭い声が口から出た。


どんな顔して、
彼と向き合えばいいんだろう。


泣いてる顔は、絶対嫌だ。


隣で零くんがもそもそと動いた。


「あ、永山?
蒼、いた。...あぁ、分かった。」


波留と電話をしていたみたいだった。


ようやく涙も止まり、
顔をあげた私に、


「心配した。」


と零くんは言う。


そして、私を抱き締めた。