「蒼ちゃん、可哀想だよね。」


たびたび、その言葉を聞くようになった。


教師と親友の板挟みにあっている、
蒼が可哀想だと。


誰もが言った。


結局バレー部の問題は、
2週間ほど決着がついていなくて。


2週間も、蒼は2つの側の間にいた。


俺の目から見ても、
彼女は悩んでいると分かった。


「功刀さん、平気でしょうか。」


夏川が俺に聞く。