それ、今ぼくも買いました、と。


「ほんと?
夏川くんこういうの読むんだ?」


「はい。功刀さんこそ、こう言うの読むんですね。」


少し、彼と話した。


その内に、同じ作家や、同じ系統の本が好きだと言う事が分かった。


色々本を貸し合おうよと約束し、
お互いのメールアドレスを交換した。


数日後、近くのファミレスで会う事になった。


大量の本をもって現れたお互いを笑って、席に着く。


「ただのオタクみたい。」


「そうですね。でもいんじゃないですか。」


「まあね?
...あ、これ‼読みたかったんだ‼」


夏川くんが持っていた本の中から、
一冊の本を取って言う。