助けてやった女の子は、体についた砂を払うと、ニッと笑った。


「ありがとう。私ね立花美紀って言うの。」


「怪我とかない?あっ私は明美。っでこっちが葵。」


こっちってなんだよ。


人をものみたいに…。


「ひどい汚れだね。家に来てシャワーでも浴びるか。」


ってことで三人で我が家に向かうことになった。


両親はちょうど外出中で、家には誰もいなかった。


美紀の体をきれいにして、髪をドライヤーで乾かしてやる。


「葵〜この写真の子誰?ってか友達いたんだね。」


部屋に戻ってきた私に、明美が聞いてくる。


「うるさいなぁ〜…昔の友達だよ。」


「明美は葵の友達じゃないの?」


「私の他にも友達がいたんだねってこと。」


「葵お友だちいっぱいだね。美紀もいっぱいだよ。」


「いっぱいってほどでもないよ。あの子だけが唯一の友達…あっ明美以外では。」


「あって何よ。っで今どうしてんの?この子?」


「…旅に出たんだよ。幸せを探す旅に…。」


二人とも首をかしげる。


まぁわかんないだろうね。


事情知らないで、今の説明で理解できたら天才だな。(笑)