あれからも習慣が変わることはなく、明美と美紀は、時々俺の家へ遊びに来る。


「おまわりこんにちは。」


「いらっしゃい。」


「やっほ〜。ねぇなんかお菓子ちょうだい。」


ストレスからなのか、明美は食欲は変わらないのに、少し痩せた。


「相変わらずよく食うな。」


みんなでお菓子をつまみながら、美紀の学校での話を聞く。


二人とも今年で高3か。


「明美は進路決まったのか?」

「私、大学にいって心理学を学ぶ。葵の夢を代わりに叶えたい…それに葵のように心に傷を抱えた子達を、おまわりのように救いたい。」


何言ってんだか。


「俺はお前が思ってるほど立派な人間じゃないよ。」


「完璧ではないかもしれないけど、少なくとも、葵にとっては、尊敬できる人だったんじゃないかな?」


明美…最近なんか大人になったな。