生命維持装置を外すときが来た。


葵と別れるときが。


「葵!!生まれ変わったらまた親友になろう。ずっと忘れないからね。」


「葵…良いお友だちを持ったわね。」


「また…父さんと母さんの子に生まれておいで。」


「葵…バイバイ」


美紀も理解してるんだね。


葵が死ぬって。


「葵…俺の最後のわがまま許してくれる?」


おまわりはそう言って、葵にそっとキスをした。


葵の目から涙が流れる。


それと同時に、葵が生きていることを教えてくれていた波は、一本の線になった。


バイバイ葵。


私幸せだったよ。


あなたにあえてよかった。