said MAKOTO


葵から着信があって、電話に出ると男からだった。


事情を聴いてすぐに指定された場所へ向かった。


俺が到着してすぐ葵は逃げるように出ていってしまった。


あいつ…なんか落ち込んでたな。


とりあえず美紀を安心させてから話を聞くか。

「美紀こんにちは。」


「おまわりこんにちは。」


「お菓子いっぱいだね。これどうしたの?」


「あのね知らないおじさんがくれたの。お店から出てきて走ってきて美紀にくれたんだよ。」


…やっぱりそうか。


「その人は、悪いことしちゃって、自分じゃ謝れなかったから、美紀に返してってお願いしたかったんだよ。」


「そうなの?誰に返すの?」


「この人たちに返してあげて。」


「わかった。おじさん、知らないおじさんが悪いことしてごめんなさい。」


美紀は素直に万引きされた品を返した。


店長はキョトンとしている。