said AKEMI


葵に待ってろって言われてから、もう30分くらいたつ。


なんだってこんなときに、財布忘れちゃうかなぁ〜。


目の前で美味しそうにジュースを飲む美紀が妬ましい。


って美紀にあたっても意味はないんだけどさ。


美紀が悪い訳じゃないし。


葵に電話し終わって少しして、私の携帯は死んだ。


もういい…やけ食いしちゃお。

この際捕まっても良いや。


「こんなとこにいたのか。」


声のした方をみると、お巡りがたっていた。


「うわ〜すごい偶然?」


「偶然なわけないだろ。葵から連絡があったんだよ。携帯にかけても電源切れてるし。」


「だよね〜。」


「俺も腹へったから、ついでになんか食べようかな。」


「隣どうぞ〜。」


美紀がお巡りを呼ぶ。


美紀お巡り好きだもんね。


「ありがとう。じゃぁそこ座ろうかな。」


こうして、私は絶体絶命の大ピンチを、葵とお巡りの連係プレーによって、脱することができた。