前に進もうと割り込んでいると、誰かの足にひっかかった。 「うわっ」 「ぬおっ?!」 転ぶ!と思って構えたけれど、体はどこも痛くなく、かわりに上から変な声が聞こえた。 「痛っっ!くない?あれ?」 気づけば周りはシーンとなっていて、 「え?大丈夫?」 低い声だけが響いた。 頭上から聞こえた声に顔を上げると、キレイな顔が私を不思議そうに見ていた。