遊園地からの帰りは、電車とバスを乗り継いで一時間ちょっと。 寝不足でお疲れモードのあたしは、電車の席に座るなり眠ってしまった。 「奈緒ちゃん駅に着いたよ」 蓮に体を揺らされて目を覚ます。 「あっ、もう着いたの?」 「早く降りるよ」 あたし達は電車を降りて、次は家までのバスに乗り換える。 土曜の夜のバスは人が少ない。 あたしと蓮は、貸し切り状態のバスの後部座席に座った。 「眠かったら寝てていいよ」 「ううん、もう大丈夫」 あたしは目を擦って、ボンヤリとした頭を切り替える。