正直…あたしは絶叫系の乗り物が苦手。 あんな物を好んで乗る意味がわからない…。 「奈緒ちゃん、早く」 蓮が振り返り、あたしに手を振る。 「ちょっと!勝手に決めないでよ」 「ほら、行くぞ」 蓮は駆け寄ってくると、あたしの抗議など無視して腕を掴んで引っ張って行く。 ムリィィィー!! 列に並ぶ間、ずっと逃げ出す方法を考えていたけど、 結局、良い考えは何も浮かんでこなかった…。 「次、俺らの番だよ」 あたしは覚悟を決め、恐る恐る歩みを進めた。