本当ならお弁当を用意するつもりだった。



それなのに…寝坊して朝はそれどころではなかった。



せっかくのデートなのに…。



売店で焼きそばやフランクフルトなどを買って、ベンチで簡単な食事を取った。



「今度はあれに乗らない?」


蓮がジェットコースターを指差す。



高さと速さが売りの目玉アトラクション…。



「あっ、あっちにしない?」


あたしは適当に目の前のアトラクションを指差した。



「いや、この歳でメリーゴーランドは恥ずくない?」


「そうかな…」


「もしかして怖いの?」


「そっ、そんな訳ないじゃん!!」


「じゃあ、ジェットコースターで決定」



蓮は勝手に歩き出してしまう。