よし!絶対に蓮を遊園地に誘う!! そんなふうに、意気込んで玄関の扉を開いたあたしは、 自分の不甲斐なさを実感するはめになるとは、思ってもいなかった。 夕食中の和やかな食卓… テレビを一緒に見るリビング… 二人で部屋へと向かう階段… 想定していた通りの日常なのに、あたしは蓮を誘えなかった…。 何度も何度も誘うタイミングを計り、 その中で自然に誘える流れだってあった。 それなのに、ここだという時に、どうしても口が開かなった…。 あたしは自分の不甲斐なさに腹を立てて、枕を壁に投げつけた。