「せっかくテストも終わった事だし、遊び行こうよ」


「そうだね、落ち込んでても仕方ないしパーッと行きますかぁー」



陽子は明るい声を出すと、


気持ちを切り替えるように、パンッと自分の顔を叩いた。



あたし達は荷物をまとめて教室を出た。



どこに遊びに行くか、陽子と話しながら廊下を歩いていると


「佐藤さん」


あたしを呼び止める声が後ろから聞こえた。



声だけで…それが誰なのかわかった。



佐藤さん…だって。



あたしは照れ臭く緩みそうな頬を引き締めながら、振り返ると、


そこに蓮がいる。