「個人戦なら、神谷くんの圧勝だったけどね」 そんなふうに、陽子は話を締め括った。 「私は断然、神谷くん派かなぁー」 この場で、唯一髪を染めた明美が高らかに宣言する。 「確かに、明美のタイプっぽいよね」 「クールな神谷くんと、熱い立花くんかぁ…」 「いい勝負だね」 そんな会話で、昼休みは盛り上がる。 隣のグループも似たような会話をしていた。 シュートを決めてガッツポーズをする立花くんと、 シュート決めても表情一つ変えない蓮の 今日の姿を思い出す。