『神谷くん、かっこよかったねぇー』 昼休み…女の子の間ではその話題で持ち切りだった。 ご飯を一緒に食べるメンバーに陽子がその話を振ると、 授業が一緒じゃなかった子でさえ、体育での内容を事細かに知っていた。 「でも、立花くんも負けてなかったよ」 陽子が一段落した話題をぶり返す。 そう…あの試合は蓮の独壇場だけでは終わらなかった。 まるで、一人の為のステージと化したように、 次から次へと蓮はシュートを決めていった。 そこに待ったをかけたのが、立花くんだった。