「二人だけの秘密…か」 声に出してみると、なぜだかドキドキする言葉。 「たっだいまー」 リビングのドアが開き、 スーパーの袋をぶら下げたお母さんが帰宅する。 「おかえりー」 「お腹空いた?すぐにご飯作っちゃうからねー」 「あたしも手伝うよ」 スーパーの袋を預かって、とりあえず食材を冷蔵庫に入れる。 「奈緒、何か良いことでもあった?」 「えっ?なんで?」 「顔がニヤけてる」