いつになく真剣な表情に、あたしは無性にちょっかいを入れたくなってくる。



蓮の背中にくっついて邪魔をしてみた。



「ちょっと、字が書きづらいんだけど…」


「いいじゃーん」



蓮の背中は、大きくて固い。



まさに男の人の背中って感じ。



「こっちは、これでいいの?」


「どれ…?」


あたしは背中にくっついたまま、ノートを覗き込む。



「これは、こう…」


「あぁ…そっか」