ファミレスで明美と陽子と別れ、あたし達は街の中を手を繋いで歩いた。 もう、これからは堂々と手を繋いで歩けるんだ。 そう考えると嬉しくて堪らない。 「奈緒ちゃん、これからどうする?」 「ちょっと寄りたい所があるんだけど…」 「どこ?」 「お父さんのお墓参り…」 「あぁ、お盆だしね。じゃあ、行こうか」 「いいの?」 「お父さんに挨拶しとかないと」 にこりと蓮は微笑む。 お父さんに挨拶なんて…ちょっと照れる。