「神谷くんは本当に奈緒のこと好きなんだよね!?」 フリーズしていた明美が再び動き出すと、唐突に蓮に尋ねた。 「あぁ、好きだよ」 「遊びとかじゃないよね?」 「本気だよ」 「そっか…奈緒の事よろしくお願いします」 明美は深々と頭を下げた。 「明美…」 あたしは嬉しくて蓮の手を強く握り締めると、蓮もあたしの手を握り返してくれる。 涙が出そうなくらい幸せだった。