「ホントに行かないといけないの?」


蓮は不満そうな声を漏らす。



「もう覚悟を決めてよね。男でしょ」


「俺…明美って子あんまり得意じゃないんだよね」


「あたしの友達の悪口言わないで」


「悪口っていうか、前に尾行もされたし…」



渋る蓮を気にせずに、あたしはファミレスの扉を開いた。



あたしと蓮はこれから、陽子と明美に全てを打ち明ける。



あたし達が付き合い始めたこと全てを…。





事の始まりは、一時間程前に遡る。



『私たちに何か隠してることない?』


明美から、そんな意味深なメールが届いた。