やばい…時間がない。 立花くんと別れたあたしは、必死に走った。 でも、浴衣に下駄だから上手く走れない…。 やばいよ…間に合わないよ。 もう少し…。 次の角を曲がれば目的の場所…。 あたしは、なりふり構わず走った。 もうちょっと…。 砂利道を思い切り曲がる。 「あっ!?」 あたしは勢い余って、転倒した。 「痛たたた…」 膝を擦り剥いて、血が出てる。