この恋は忘れる。



もう、その方が楽かもしれない…。



「奈緒ちゃん」


蓮のドアを叩く音も無視し続けた。



何度も蓮にキスをされたけど、初めて気づいてしまった…。



蓮のキスは、あたしの為ではないって…。



言葉ではうまく説明できないけど、そんな感じがした。



きっと…立花くんにキスをされて気づかされたんだ…。



「奈緒ちゃん、ごめん」


「蓮は何を謝ってるの…」


「えーと…冷たくした事?」


「蓮は何もわかってない…」