はぁ…。



なんで、あんな奴の事を好きになっちゃったんだろう…。



蓮なんか、好きにならなければ良かったのに…。



コンビニを出てからは、虚しく自問自答を繰り返した。



空気を察したのか、立花くんも話し掛けては来なかった。



無言で、立花くんと並んで歩く。



蓮の事を考えると胸が苦しくなる…。



だから、考えたくないのに、あたしの頭の中からは消えてくれない。



「佐藤さん」


あたしはその声の方に振り向くと、立花くんはいつの間にかあたしの後ろで立ち止まっていた。



「どうしたの?」


「俺、こっちだから…」


立花くんは交差点で、あたしの家とは反対側の道を指差した。