「だって、血が出てるんだし…」


「大丈夫だって…」


怪我が心配で、あたしは蓮の腕を掴み、引っ張る。



「早く手当した方がいいよ」


「大丈夫だよ…」


蓮はあたしの手を振りほどいた。



「でも…」


「大丈夫…一人で行けるから」



あぁ…



そっか…



保健室…



あたし、邪魔者だよね…。



蓮は一人で歩き出す。



あたしはその背中を…


ただ…見つめる事しか出来なかった。