怖い…。 でも… 「連絡先…知りません」 「はぁ、テメェ舐めてんのかぁ!?」 鉛筆で描いたような細い眉を、下田くんは吊り上げる。 こんな奴に、蓮を売り渡すような真似はできない。 再び教室が沈黙する。 下田くんは視線を落とすと、机に置かれたあたしのケータイに手を伸ばした。 「それは!?」 「俺が直接話す」 下田くんがケータイをいじろうとした瞬間… 陽子の手が、素早く動いた。