篠崎先生は既婚者だし、敵は手強くない


…と思う。



あたしは頑張って、自分を奮い立たせた。



「ありがとう、立花くん!!」


あたしは気合いを入れて、屋上を飛び出す。



「A子ちゃんによろしくぅー」


立花くんの柔らかい声が、あたしの背中を後押しした。