「今日はホームルームの前に、転校生を紹介する」 担任の言葉に教室がザワついた。 何か…嫌な予感。 でも…まさかね。 安い少女漫画じゃないしね。 「おーい。入って来ーい」 教室に現れた転校生に、あたしは愕然とした。 この世界は、安い少女漫画でできていたんだ。 「神谷 蓮です。よろしくお願いします」 ザワつく教室で肩を落としているのは、あたしくらいだった。