「最近、神谷くん元気ないね」


「やっぱり!!陽子もそう思う?」


「何かあったの?」


「わかんない…」



やっぱり…元気ないんだ。


どうしたんだろう…。



「よし!!」


帰宅して一目散、


あたしは意を決して、蓮の部屋の扉を開いた。



「あのさぁ…この間のテストの点数どうだった?」


発表されたばかりの、期末テストの成績の事を話題に選んでみた。



「奈緒ちゃん、会いたかった」


必死で考え抜いたあたしの話題を、蓮は無視して、


笑顔で抱きついてきた。