「あっ、でも安心して。誰にでもやるわけじゃないから」


「はぁ…」


何か…あたしの心は、見透かされているようだった。



「それなりに心を許した相手にしかしないと思うよ」


「じゃあ、先生も…」


「あたしに対しては、ちょっと違う感情じゃないかな」


「それって…」


「あたしと蓮くんは従兄弟なの」


「はい!?」



あたしはビックリして、立ち上がってしまった。



「だから、安心して。あたし達は何でもないから」



気の抜けたあたしは、今度は椅子に尻餅を突くように座り込んだ。