「彼女だって寝てるのよ」 「あれは彼女じゃないし…」 胸を…突き刺されたみたいだった。 あれって…あたしの事だよね。 あたしはベッドから降りて、カーテンを開けた。 二つの視線が、あたしに注がれる。 二人は気まずそうに、あたしから視線を外した。 「もっ、もう体調は平気なの?」 そう言いながら、腰に絡まった蓮の手を、慌てて先生は払いのけた。 「大丈夫です…」 それ以上何も言わず、あたしは保健室を出た。 その間、 蓮は何も言わず、ただ…あたしを見つめていた。