薄れいく意識の中、あたしはそんな事を考えながら眠りについた。



蓮の夢を見た。



蓮は楽しそうに笑って、あたしの名前を呼ぶ。


いや、違う…。


あたしの名前じゃない…。


蓮…あたしの名前は違うよ。


……蓮!?



夢から覚めると、本当に蓮の声がした。


カーテンを一枚隔てた向こう側で…。



「いいだろ、姫ちゃん…」


「ちょっと、蓮くん…」



これって…保健室の先生の声だよね?



あたしはカーテンの中で、じっと耳を澄ます。