蓮は帰宅すると、すぐに自分の部屋に直行した。



「蓮ー、結婚式どうだった?」


あたしは用もないのに、蓮の部屋を訪ねた。



今日はまだ蓮と会話をしていなくて、寂しかったのかもしれない…。



ドアを開けると、蓮はベランダで空を眺めていた。



「何見てるの?」


あたしも蓮の横に並ぶ。



「奈緒ちゃーん」


蓮はあたしに抱きついてくる。



「ちょっと蓮、重たい…」


抱きつくというより、体重を預けて寄り掛かってるみたい…。



「れっ、蓮どうしたの?」


あたしは蓮の体重を支えきれず、ベランダの傍にあるベッドに倒れ込んだ。