18:00頃
両親は仕事を終えて帰ってくる
母親は総合病院の看護師

父親は輸入車会社の社長
ちなみに23歳のおにいちゃんもいる
私立の大学を卒業して

専攻していた英文学科を生かして
絵本の翻訳をする仕事についている
口癖はダブルアンダースダンド

よく分かったよって意味ね
19:00にはおにちゃんも帰ってきて
みんなで食事をする、今日はカレーライス

食事で話題になるのは私のこと
父「渚は今日も学校休んだのか」
あきれた顔をして言う

渚「お腹が痛くって」
父「うそをつくんじゃない、痛いやつがカレー全部食うか」
渚「はは、ばれちゃったか~」

母「うそをつくときはもっと上手にしないとね、墓へ持ち込むくらいに」
行き過ぎたアドバイスをする母
兄「にしてもそろそろ進路考えないとかないとまずくないか、やりたいことはないのか?」

渚「別にない」
兄「情けない、お兄ちゃんは情けないぞ」
父「お父さんもだ」

母「お母さんもよ」
この息を合わせたようなセリフはもう見飽きている
渚「だって自分てなんなのかわからないしやりたいこともみつからないし」

兄「じゃあさ、病院通ってるんだしカウンセラーに話してみれば、俺達には話しにくいこともあるだろうし」
父「賛成」

母「賛成」
渚「マジで」
めんどくさいことになったと思いながらも、なぜか少しワクワクした

なぜなら
院内のうわさによればそのカウンセラーはエリート育ちのイケメンで
それでいて真剣に話を聞いてくれるというから期待してしまう

薬もなくなりかけていたので明日の診察のときにカウンセリング
についても相談することにした
今日はもう寝よう

寝る前には
睡眠薬を飲まないと寝れない
渚「明日は朝早いから短めのマイスリーにしよっかな」

薬の特徴や名前がスラスラ出てくることも
不登校のたまものだと自慢したくなる
将来は薬剤師なんてね

ノートに今日飲んだ薬の名前と時間、体調を書いて
先生に報告する
これがめんどくさいんだよね

でも明日は少し楽しみだし
そう思いながらも外に出るのは緊張するし
初対面の人と話す何で怖い

薬のポーチに抗不安薬を大量に追加する
怖くない 怖くない 怖くない
そうこうしているうちに薬は効いてきて渚は寝てしまった