【短】ホワイトデーはチョコより甘く





私は取り出した箱をみぃ君に差し出した。




「これで、本当に最後にするから…受け取って…?」




そう言うと、みぃ君は受け取ってくれた。




「あのね、ミルフィーユ作ったの。ミルフィーユってね、“千の葉”って意味なの。」




そう言うと、そうなんだ、と感心し、また私を見た。




「だからね、私の…私の千もの気持ちを込めて作ったの。みぃ君への千もの気持ちを込めて…」




また涙が頬に伝っていた。




するとみぃ君は、私の頭を撫で、




「有難う。」




と言った。




「みぃ君…、大好きだったよ…っ…」




私は、無理矢理過去形にして言った。




するとまた、有難う、と言ってくれた。




神様…




私、みぃ君が好きです。




だから、みぃ君の幸せを祈ります。




賭けたように、私は二人を応援します―…