【短】ホワイトデーはチョコより甘く





けれど、私は更に残酷なことを言う。




「けど、想っていても一方通行の恋じゃ仕方ないわ。」




奈々ちゃんは一瞬戸惑ったような表情をし、少し自信なさげに言った。




「一方通行じゃないもん…」




そして更に追い撃ちをかけた。




「じゃぁ何で今日、私とみぃ君は抱き合っていたのかしらね。」




そんなこと言われたら、普通、不安になるよね…




「まぁ、いいわ。用はそれだけ。」




そう言って帰ろうとして、最後に更なる爆弾を落とした。




「本当に言い返せないのね。ちなみに、みぃ君のお母さんも、私のこと応援してくれてるから。」




みぃ君のお母さんを出し、それじゃ、と言いドアの前でまた止まり、




「言い忘れた。私、みぃ君に告白したから。」





と言い、ドアをバタンと閉め、帰った。




時計を見ると、あれから30分経っていた。




良かった…




みぃ君とすれ違わなくて…