少しはなれて、陽が指輪を手に取る。 すると、私の左手をとり、 「ねぇ、この指にはめていい?」 と、薬指に触れた。 もちろん嬉しくて、私は 「うん…っ!!」 と答えた。 そして指輪は、私の左手の薬指に―… そして陽はまた私を抱き締めて、耳元で、甘く、優しく囁いた。 「一生愛してるから―…」 そして夕日が差し込む部屋に、二人の影が重なった。 ―ガチャンッ すると、部屋のドアが開いた音がした。