卒業間近の金曜日。私は由美に呼び出された。


 私が他の女子のグループに入り、小学校の最後を楽しく過ごし始めた頃だ。


 
 指定された場所は体育準備室。薄暗い中に体育で使う道具がたくさん入っているホコリっぽい部屋だ。


 
 「薫が悪かったのよ」



 体育準備室に入った第一声がそれだった。


 暗くてよくは見えなかったけど、由美の頬は濡れているようだ。


 
 「私?私・・・由美に何かしたかな?こんなに長い間話してくれないくらい、由美を傷つけたのかな?」


 
 ズズ・・ズズ・・・



 「薫が正樹を好きだから・・・だから私・・」