籠の中の鳥

拓登は、私を後ろから抱き締めながら

「ごめんね。連絡取れなくなって。明日携帯買いに行くから」

私は拓登に、今は携帯なんて持ってほしくなかった。

もし、今携帯持ったら、りんかから連絡くるかもしれない。

むしろ携帯無くしたのが嘘なのかも。

私は色々考えていた。


『昨日さ、後輩から連絡来て、りんかが拓登と話たいって言われたんだっ』

「俺話す事ないから話たくない」

『りんかが話たいんだって!あんたが話す事が無くても、りんかが話あるんだよ』

「捺美は俺とりんかが話たりして何とも思わないの?」

『いやに決ってるじゃん。でも好きにしな』

と強がってしまった。
それから拓登は、私と遊んだ時は、りんかとかぶっていないよ。と言った。
私は拓登を信じる。

拓登は泊まっていった。

この日初めて拓登とひとつになったんだ…