母さんは、お茶を持ってきてローテ−ブルに置き、
また、隣に座ってきた。
「そのオルゴールってどこで買ったのかな・・」
「え?」
母さんは、すこし驚いていた。
「いや・・なんでもない」
俺は、お茶を飲んだ。
母さんは、くすくすっと笑った。
「幼稚園の先生に聞いておくわね」
なんだか、母さんに見透かされているような気がして、
恥ずかしくなった。
自分の部屋に入り、
ベッドに腰掛けた。
美音からもらった小さな箱をあけると、
ハートの形のチョコが入っていた。
ホワイトデーに
あの曲のオルゴールを美音にあげたら、
喜んでくれるだろうか。
美音は、どんな顔をするだろうか。
笑ってくれるだろうか・・・



