「開けていい?」 「うん」 俺は、紙袋をあけた。 すると、小さな箱と、 これは・・・ 俺は、紙袋から黒っぽくて柔らかいものを 取り出してみた。 それは、街灯の灯りで 黒ではなく、紺色だとわかった。 「マフラーだ・・ これ、美音が編んだの?」 「うん」 手編みかよ・・・むちゃくちゃうれしかった。 俺が美音に渡したマフラーよりも、 ずっと綺麗な網目のマフラーだった。 「す・・すげーな。 ありがとう」 俺は、マフラーを一度美音に返した。 美音は、首をかしげた。 「俺に・・巻いてよ」