上目遣いで見られて、正直ちょっと怖かった。
「ほんと、悪いんだけど・・」
「前野さんと付き合っているの?」
ん?前野?
なんでそうなるんだか・・
「付き合ってないけど」
「いつも一緒にいるじゃない」
「別にいないよ」
「彼女じゃないの?」
「違うよ」
「付き合ってないの?本当?」
・・しつこいな・・
「じゃあ・・・」
一度下を向いたその子は、また、上目で俺を見てきた。
「友達からでいいから、私と付き合って」
なんで前野と付き合ってないと言ったら、こうなるんだ。
全くわからない。
俺は、正直に今の気持ちを伝えた。
「俺、気にな・・好きな子がいるんだ。
だから、付き合えない。ごめん」
その子は、びっくりしていた。
「前野さんが好きなの?」
だから、なんで前野になるんだよ。
「違うよ。もう、いいかな・・友達待たせているから、じゃ」
俺は、その子をが「ちょっと・・」と言っているのを無視して、
校門で待っている篤志の元へ歩いた。



