次の日。
昨日篤志に、桜木の事を話したせいか、
朝、篤志に会うのが、なんだか気恥ずかしかった。
教室に入ると、すでに篤志は席に座っていて、
まわりに、いつもの女子3人が篤志を囲んでいた。
俺は何も言わずに、自分の席、
篤志の隣に座った。
「よっ…よう!成海!
俺様に朝の挨拶忘れてっぞ!!」
ぎこちなく篤志がそう言ってきたから、
思わず笑ってしまった。
「成海くん、おはよ」
前野はそう言って、俺の席の前に立った。
「前野お前…成海諦めろ。
無駄だ。無駄」
篤志…お前まさか…
「篤志…」
「なっなんでよ!!
そんな事、藤沢くんに言われたくない!!
無駄って…なんでよ!」
俺の言葉を遮って、前野が篤志にキレた。
「なんでって…
まぁ…なんでかなぁ…」
答えを濁している篤志を、俺は思い切り睨んだ。
その時、桜木が教室に入ってきた。



