次の日から、私は学校に出た。門をくぐろうとした時だった。

「先生、おはよ!」

声とともに、勢いよく背中を叩かれた。

「ゴホッ、ゴホ!おは・・よ」

私の目に映ったのは、いつもと変わらない、笑顔の空だった。

空は私に手を振って、学校の中に入っていった。

笑顔でいてくれたことに、安堵のため息をついた

…私は間違えてなかった。

これで良かったんだね?空…

空と会わなくなってから、私は、アッ君とも会わずにいた。

でも、満ちきれなくなったアッ君が、私の家の前で、待っていた。

「久しぶり」

「アッ君…」

「どうしても、話がしたくて…」

「…ゴメンね。ずっと、会わずにいて…とりあえず、上がって」

アッ君はソファーに座り、私はコーヒーを淹れに、キッチンに向かった。

ガッシャーン!

キッチンの物音に驚いて、アッ君が駆け寄った。

「美樹?・・・おい、美樹。しっかりしろ」

倒れている私に何度も声をかけたが、反応がなかった。

私は、救急車で病院に運ばれた。

・・・1時間後、検査結果を伝えに、先生が病室にやってきた。

「先生…美樹は?」

先生は、笑顔で呟いた。

「あまり、無理をさせてはいけませんよ…お父さん」

「エッ、どういうことですか?」

「大島さん、妊娠されてますよ。次期に目が覚めると思うので、落ち着いたら、ナースにこえ
をかけて、帰ってもいいですよ」

先生が、病室から出て行った。

アッ君は、複雑な顔で、私を見つめていた。

気が付いた私は、ゆっくりと目を覚ました。