『オスカーに捧ぐ』


オスカー
君が何を
見守っていたのかを知った

甘い痛み
ある陶酔?
そう陶酔は必要だ
リドカイン?
もっと気持ちいいヤツ
カクテルにしてくれ
それでしばらくは
持つ

ある諦めと
冷静さの中にある
熱に似た高まり
それを閉じ込めて
少し苦しい胸
君の大人びた憂いと偽悪には
崩れ落ちないための
笑っちゃう工夫がしてある

笑っちゃうよ
泣きながら
フッと…ね
これ以上良くはわからない
きっと君も
そうだったんだろう?
恋やら友情やらの
曖昧な線引きに無関係な
名前のない想いがあるらしい

君を見て
始めは損な役まわりだと
思った
だがその次には
憧れさえおぼえた
予感は当たったんだ
僕のこの目の前で