「これ。お前、知らない?」 オレはミントチョコの箱をポンと亜美の机に置く。 「―――…知らないけど」 「ほんとか?」 亜美の表情をじっと見る。 知ってる、って言えよ。 これはお前がオレにくれたものじゃねぇの? 「知らない、って言ってんじゃん。しつこい!」 亜美が言葉を吐き捨てる。 「…あっそ」 「話終わったんなら、さっさとどっか行ってよ」 …ほんと、かわいくねぇ。 オレと目線さえ合わせようとしない亜美に対して、オレは徐々にイライラしてきた。