君の背中



ガラッと勢いよく扉を開けて入ってきた先生は、7:3分けの髪型をした、背の低い男の先生だった。


先生が入学式の説明をするために
チョークを持って黒板に向いたとき、私はびっくりした。


さっきの私の言葉は訂正する。


ヤツは…7:3分けと見せかけての…



ハゲだ。



横から差し込む日の光が、ヤツの頭に当たり、反射している。


というか前髪しかないなら、いっそのことすべてハゲにすればいいのに…。
逆におもしろいぞ。先生。


他の生徒はそんな先生を見て、笑いをこらえているのか、下を向いていたり、手で顔を隠していた。