今もそこにいるように
バイバイって手を振る
可愛らしいあなたを
思い出さない日はない

朝のおはようも
出掛ける時の行ってきますも
帰ってきた時のただいまも
寝る時のおやすみも
そこにいるはずのないあなたへ伝える

静かに眠ったあなたは本当に穏やかで
いつもみたいに
-来てたの?-
て言いながら眼を覚ますのを
数分…数十分と待ってみた
寝息を聞こうと そっと顔を近づけてみた

変わらない表情 動かない手
笑わない口元 開かない瞳


…もう起きることはない


長い時間 色んな物を一身に背負って
立ち続け 歩き続けた足
最後は痛みで立ち上がれなくなっていた
強く 常に前を向き
みんなを導く姿は
厳しくて優しかった


心配し続けてくれるあなたに
笑ってごまかす私
少し呆れて笑うあなたが好きでした
あなたの夢を叶えてあげられなくて…ごめんね

あなたがいる場所には
いつも人が集まる
大きな輪の真ん中で笑う
あなたが好きでした

どんなことにも物怖じしない
揺るがないあなたが
真っ直ぐで好きでした

強く見えるあなたは
本当は心配症で
眠れない夜も沢山あった
それでも 
自ら人の心配事まで背負う
あなたが好きでした

もっと話せばよかった
もっと聞けばよかった
もっともっと一緒に笑えばよかった

強いあなたは
いつまでもいてくれると思ってた

だけど…
細くなった手足と小さな背中
認めたくなくて目を背けてた
見えてたはずなのに
見ないふりをして逃げた


おばあちゃん…ごめんね…


最期の時間が大切なものだったって
気付いたのは
あなたが大好きだった花に囲まれた時

こんなに小さな体で
長い間
たくさんの命を背負ってくれて
本当にありがとう

そんなあなたが大好きでした


-肩の荷を下ろして 
どうか幸せに過ごして下さい-

-そして
いつまでも笑っていて下さい-

ばいばい。