確かに私はそんな可愛くないし、要領悪くて鈍臭いし…。 あんまり良い所ないけどさー。 「そんな奇跡で勝ち取った彼をこんな簡単に手放して良いの?」 「うー…。」 「良いの?」 「…ヤダ。」 「なら、 行きなよ。」 そう言って麻衣は、私が見つめるドアを指差した。