その力に比例するように、私と後ろにいる人物の距離は近づいていく。 「……っ、」 私は恐る恐る振り向いた。 やっぱり… 「麻千っ」 幸村麻千(ユキムラ マチ)。 私の彼氏にして、『宮高の王子様』と呼ばれる男。 ちなみに宮高とは 私が通う、宮ノ浦高校の略。